ゴーーーン






ゴーーーン




除夜の鐘をこたつに入ってぼーーーっと聞いている。



クリスマスの日。



イルミネーションを見た後、遙人が私の家まで送ってくれた。



大丈夫って言ったけど、もう夜なのに危ないって言われて。



好きって気持ちに気づいた私には、そういう言葉がいちいち胸に刺さる。



次の日、栞里が私の家に来て昨日何があったとか、プレゼント気に入ってくれたとか、ノロケ話をしに来た。



幸せそうで何よりだけどね。



那美佳はなにかなかったの?って言われたけど、昨日気づいたばかりの気持ちを直ぐに口に出すのはちょっと恥ずかしくて、なんでもないって誤魔化した。



その日から別に何も特別なことなんてなく過ごした。



課題やって、買い物行って、大掃除して。



あっ、でも!




私がずっと通っているバドミントンクラブに顔を出した。



最近は行けてなかったんだけど、久しぶりにやったら本当に気持ち良かった。



近所に住んでいるお姉さんとか、お兄さんからやっぱり那美佳ちゃんが来ると試合も熱くなるねーなんて言われて、嬉しかったんだ。



また年明けに行くねって約束してきた。



「那美佳ー?もうすぐ栞里ちゃん来るんでしょ?鍵ちゃんと持って行ってね。」




「はーーい。」




おやすみーってあくびしながら、お母さんがリビングの戸を閉めた。



そう、この後一緒に初詣に行こうって栞里から連絡が来た。



スペシャルゲストがいるから、ちゃんとした服できてねって言われた。



それって、、、、会長?



分からないけど、一応スキニーパンツにニット、コートを着て栞里を待つ。