また暗闇の中を彷徨い始めた……いや戻ったと言った方が正しいのか。
悠真くんまで、裏切られてしまった。
そんな傷心は未だに癒えることはなく、
季節は巡り、春がやってきた。
私は高校2年生になって、クラスは悠真くんと麗奈ちゃん、百香ちゃんと離れてしまった。
私と悠真くんはクリスマスから一言も会話をしていない。
私はまたひとりに戻って、悠真くんは女の子と仲よさそうに話す。
──出会う前に戻ったかのような状態。
だけど、出会う前の私ならひとりであることに寂しさなんて感じなかった。
悠真くんがひとりじゃないことを教えてくれたから。
悠真くんが麗奈ちゃんや百香ちゃんのことを教えてくれたから。
ひとりでいることを忘れてしまったんだ。
……ひとりでいることがこんなにも寂しいものだとは思わなかった。