異様な黒板の風景は、ラインで拡散されたらしい。


廊下を進むごとに、いろんな目が向けられた。



――あの子だよ、信じられない。気持ち悪い。生理的に無理。


なんか闇持ってそうって思ってたけど、まさかねー。



――でもあの写真、結構絵になってたよね。


わかるー。美男美女だし。


小学生の頃に生き別れたんでしょ? ちょっと運命的じゃない? 禁断の愛って感じ~!



――なー、やることやってんのかな。だとしたら、きんしんそーかんってやつじゃん。


お兄ちゃんやめて、いやっ! みたいな? うーわもろえーぶいじゃね?


ばか! 声大きいって!



好奇の視線に押しつぶされそうになる。


でも、優にぃへの気持ちは確かなものだ。負けてたまるか。