目の前にはサナが立っていた。


「美羽、今からクラス毎に水族館だよ。立てる??」

「………うん」


 私の前にスッと手を出してくれたサナの手を取る。


 何でサナがココに??


 聞きたくても聞けないでいると、

「堀内がね、顔真っ赤にしながらロビーに来たのよ。何事かと思って聞いてみたら“橋本6階の階段付近にいる”とか言うから、探しに来た。………何かあった?大丈夫??」


「うん、大丈夫………ありがとう。ねぇ、サナ。水族館、クラス毎なら一緒に行動しない?」

「私も、ちょうど誘おうとしてたトコ。今ここで何があったかも聞きたいしね」


 チャンスだ。
 ………サナと仲直りできるかもしれない。