この日もあたしは小春ちゃんの家のリムジンで送ってもらえることになった。


「今度Wデートしたいよね。心ちゃんどう?」


そう聞かれて、あたしはブルーの目の彼を思い出した。


実際に会ってみたらどうんな感じの人なんだろう。


とっても優しそうな笑顔をしていた。


「そうだね……」


ぼんやりしながらそう返事をする。


涼太と小春ちゃんを会わせたくないと思っていたあたしは、いつも間にか姿を消してしまっている。


彼に比べれば涼太のカッコよさが薄れてしまうのだ。


「近藤も全然気が付かなかったでしょ?」


こっそりと耳打ちをしてきた小春ちゃん。


あたしは小さく頷いた。