俺が今の学校に入ったのは単純にバスケが強かったからだった。

バスケ部にすぐに入部して初めて作った友達が晃だった。

やつは容姿端麗で勉強もできて1年生ではバスケの成績もトップ。

いわゆる完璧なやつだった。


モテないはずはなく１年生になってすぐに5回は告白されていたはずだ。

多分だが、１年間で告白された回数は10回以上だろう。



二年生になってあいつの口から気になるやつができたと聞いた。

それが柳瀬さんだった。
そして彼女は死んだ。



その前には可愛くて何でもできるお姫様みたいな妹さんも死んでいた。





あいつは本当に馬鹿だ。
愛するべき人の真相を知らないで生きていくのだから。


話が突然逸れたがこれが俺がガチャを回した理由だった。

ここからは二年生の話をしよう。





「菜々！おはよ」



「おはよう、朋也」




菜々は俺の幼馴染で俺の家の隣に住んでいる。朝、時間が被ればいつも他愛のないことを話し、学校へ行く。

そんくらいの仲だった。


クラスでは俺はお調子者だった。いつもクラスを笑わせる役を自ら勝っていた。

そのせいでたくさんの人から嫌われていたが、嫌われることはいいことだと自分に言い聞かせていた。