電車に乗った後も二人で話していた。
降りる駅は僕が降りる駅の一つ前らしい。
「ちょっと歩くと、美味しい和菓子屋さんがあるの。そこの豆大福が大好き」
「へー、今度行ってみようかな」
同級生の女子と会話が続くのは久しぶりだ。
好物の豆大福の話も聞けた。
暖かくてふかふかの席で、平和な話題。焦って苦しんでいたから余計に居心地がいい。
三駅などあっという間で、車内アナウンスが、メレンダが降りる駅の名前を言う。
「さようなら。また明日ね」
さようならを言おうとしたけど、メレンダとまだ離れたくなかった。
「僕、今日はここで降りるんだ。用事があるから……」
嘘だ。
でも一駅くらいなら歩ける。それより用事について聞かれたらなんて答えようか。
「そうなの」
メレンダはドアのそばの棒に掴まる。
リュックサックにぶら下がっている、マカロンのスクイーズが揺れていた。
降りる駅は僕が降りる駅の一つ前らしい。
「ちょっと歩くと、美味しい和菓子屋さんがあるの。そこの豆大福が大好き」
「へー、今度行ってみようかな」
同級生の女子と会話が続くのは久しぶりだ。
好物の豆大福の話も聞けた。
暖かくてふかふかの席で、平和な話題。焦って苦しんでいたから余計に居心地がいい。
三駅などあっという間で、車内アナウンスが、メレンダが降りる駅の名前を言う。
「さようなら。また明日ね」
さようならを言おうとしたけど、メレンダとまだ離れたくなかった。
「僕、今日はここで降りるんだ。用事があるから……」
嘘だ。
でも一駅くらいなら歩ける。それより用事について聞かれたらなんて答えようか。
「そうなの」
メレンダはドアのそばの棒に掴まる。
リュックサックにぶら下がっている、マカロンのスクイーズが揺れていた。