昴side



俺は全国No.2、氷蓮の総長の入山 昴。


今、倉庫の中の幹部の部屋のソファーに座っている。


俺は昨日の事を思い出していた。



緋莉は俺の彼女だった。


すごく優しくて仲間思いで自慢の彼女だった。


だがアイツは俺らを裏切った。


俺らの悪口を言い、姫を辞めたいと言っていたらしい。


俺らのもう1人の姫、緋莉の双子の妹の愛莉が話してくれた。



「ねぇ、昴。キスしたい。」



「…悪い…今そんな気分じゃねぇんだ。」



「やだ。今、愛莉とキスして?」



「…しょうがねぇな。」



俺は愛莉とキスをした。


緋莉が居なくなったことで、愛莉が俺の彼女になった。



実は最初、俺らの姫は緋莉だけだった。


緋莉が姫になり1週間くらい経ってから愛莉が姫になりたいと言い、緋莉にくっついて来たのだ。



正直、俺は愛莉より緋莉に惚れていた。


何故か愛莉のことを好きになれなかった。



緋莉…なんでだよ…。


そんな女だったのか…?


俺に本性を隠してたのか…?



「…ねぇ、昴。何考えてるの?もしかして…緋莉のこと?」



「…いや、なんでもない。」



「嘘つき。ねぇ…もうあんな奴のことは忘れよう?愛莉は絶対に昴を裏切らない。だから愛莉だけを見て?」



愛莉は俺に抱き着いてくる。


正直、今はそっとしておいてほしい。



「…皆、悪い。ちょっと出てくるわ。」



「じゃあ愛莉も「愛莉。ちょっと1人になりたいんだ…悪いな。」



愛莉はあからさまに機嫌が悪くなった。


俺はそんなのお構い無しに倉庫を後にした。