薬局に戻ると、ニヤニヤした矢沢さんと南さんが待っていた。

あたしを見るなり、



「川口。どうだったか?」



待ってましたとばかりに聞く。

そんな矢沢さんに、



「禁忌薬が含まれていて、処方変更してもらいました」



小沢さんの家での出来事を話す。

矢沢さんはあたしの話をうんうんと聞いてくれ、



「川口もなかなか出来るようになったな」



なんて嬉しい言葉をかけてくれる。

これでとうとうこじらせ卒業か。なんて嬉しく思ったが、矢沢さんがそれだけで解放してくれるはずもなかった。