ケータイ小説 野いちご

羽をくれた君へ。

第2章
近づくタイムリミット 魁音side

俺は絶対にしてはいけない約束をしてしまった。


ずっと諦めていたのに。


雫の顔を見ていたら、断れなかった。


自分の中でもきっと諦められなかったから。


俺は・・・・・・雫とあのステージには立てない。


だって、俺は1年しか生きられないから。


一回目のライブの時、具合い悪くなったのだって病気のせいだ。


雫に心配掛けないようにって思ってたのに。


どうにか誤魔化したけど、分かってる。


俺は・・・・・・・・そんなに長くない。


なのに、あんな約束。


苦しかった。


本当はやりたい。


雫と一緒に夢を追いかけたい。


誰より近くで雫の声を聞いていたい。


でも、それは叶わないから。


あんな笑顔で言うからだ。


そんな綺麗な瞳で見られたら断れない。


雫。


ごめん。


きっと、俺は・・・・・・・・・・・


フェスから帰ってきて俺は1度家に帰った。


そして、玄関で倒れてしまった。


遠くで俺を呼ぶ声が聞こえる。


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