時間は少し戻り燐と京子の戦いが終えた時間。

「あれが鈴鐘 燐...やはり凄まじい力を持っていますね。」

「そうであろうなぁ、ダーインスレイヴのクローンなのだから...」

フィールドの外にある液晶画面を見ていた男2人が話し合っていた。

この会場周辺には一般人が沢山いる。
選手の親やら試合を見た客やらと賑わっていた。

学生や学校関係者、騎士団や部隊のお偉いさんが目立つが中には学校のファンもいたりする。

そんな中、黒のマントにフードを被った2人は燐の姿を見てニヤリとした。

「まさか、ダーインスレイヴを操るのがあんな少女とは...
見た目だけでは分からないものですね。」

片方の男がそう言うと、もう片方の男も 違いない と頷いた。

「だが、ダーインスレイヴがいることは変わらん。
あいつらを使えば何とかなるだろう。」

「そういや、この国の支部からあいつらの半数が逃げたと知らせが来ていました。」

燐が堺人に運ばれていく姿を最後に液晶画面は切り替わり燐たちの姿は無くなった。

「やつらが動いてきたか...まぁいい。
どのみち使い物にならん奴らだからな今いるだけでいいだろう。」

何も問題はない と男は歩き始めた。
もう1人もその斜め後ろを歩く。

「そろそろ、準備をしろ。
この国にグリムズ以外にウルマス・サリアンが潜んでいるらしい。」

「ウルマス・サリアン...それは姉の方ですか?」

「ああ。正真正銘この国の最強の魔女たちだ。」

男のこの言葉に後ろを歩いていた男は息を飲んだ。
それだけ、蜘蔬たちウルマス・サリアンの力は侮れないのだ。

「気をつけろよ。」
「はっ!」

その言葉を最後に2人は喋ることなく会場から姿を消した。