「今日のバトルはこれで終了。とても楽しいものを見させてもらえて、とてもよかったよ。明日が楽しみだ」


竜輔君の体をステージにつるし上げた後、男がそう言った。


「待ってくれよ! 俺たちもここから出してくれ!!」


3年生の1人がその場に立ち上がってそう言った。


「それはできない。A組のバトルが終れば君たちにも順番は回って来る」


当然のようにそう言う男に、男子生徒は目を吊り上げた。


「死ぬってわかってて黙って待ってろって言うのかよ!!」


「そんなのひどいわよ!」


「好き勝手しやがって!!」


男の言葉が生徒たちの怒りに火をつけた。


何人かの生徒たちが一斉にステージ上に駆け上がって行く。


そして男につかみかかったが……その手は男に触れることなく、空中をすり抜けて男子生徒はそのまま転んでしまった。


あれも3D映像だ。


分かっていたことだけれど、安全な場所から回覧しているだけの男に吐き気を覚えた。


「なんだよ、嘘だろ!?」


男子生徒が驚いたようにそう言った……次の瞬間、ステージ上に上がっていた生徒たちの頭が次々と爆発し始めたのだ。


血肉が飛び散り、悲鳴が上がる。


「それでは、また明日」


男は高らかな笑い声を上げながら消えて行ったのだった……。