「……し、四ノ宮君って。どうしていつも、そんなに甘い香りがするの?」
うっとりした熱い瞳の視線を辿れば先には、誘惑プリンスともてはやされる玲央の姿がある。
「さぁ、なんででしょう?」
なーんて涼しげに答えて、バッカみたい!
教室の中でそれを見つめる女の子は一人、また一人と誘われるように玲央のそばまで駆けていく。
あんな最低のヤツのどこがいいんだか……!
「み、三葉。すごい顔……鼻の穴、広がりすぎ。絵に描いてあげよっか?」
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