次の日から、私は男子と同じ仕事をさせられた。重い荷物を運んだり、木を切ったりした。力の無い私は一つ終わらせるだけでも力尽きた。それを見てあいつは嗤う。
まともに仕事が出来ない私は男子に違う仕事を与えられた。
真っ黒なペンキで壁を塗りつぶす。真っ黒になっていく壁はずっと見ていると気分が落ち込んでくる。なんであいつは学校を黒くしたがるんだろう。

「うっ届かない……」

何度も飛んで塗っていく。足が疲れてきて、手が痛い。

「俺がやるからあっきーのところ手伝っといて」

そう言って、背の高い東堂が代わりにやってくれた。私はあっきーと呼ばれている秋原のところに行く。

「えっと……何をすれば……」

「同じ大きさの釘で分ける……」

箱に同じ大きさの釘を入れていく。隣では針金で遊ぶ高岸と東がいた。器用な二人は猫とか犬とかを作っている。集中してやったら、たくさんあった釘はまとめられ、曲がった釘や折れた釘が混ざっているということが無くなった。

夕方、仕事が終わり校舎に帰る時木下に話しかけられた。

「もうすぐ出られるとこまで逃げられたって凄いな」

「あ……ありがとう」

高岸と東も来た。三人が何か話し合っている。この三人は反乱を起こそうと考えているらしい。
木下が作戦に参加してほしいと言う。もちろん、私は参加する。