「大嫌いなんだよ」




私は



嬉しかった。



私は右側に置いてあったナイフを床に投げつけると、





深く深呼吸をし、





彼に目を合わせ、




「ごめんなさい!」




と大きな声で言った。




彼は驚いた顔をした。



私は



スッキリした。




私は




理解した。



私は



彼のことが嫌いだ。




夜に電話しても出ないし、ケータイを勝手に見ただけでおこるし、怪我人を歩かせようとするし。



でも私は嫌い




その気持ち以上に。



私は



彼のことが大好きなんだ。