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「……………鮫島、言っていいこととわりーことの区別もつかねーのかよ。」


「ほんとのことじゃない!」


「本当だとしてもよく言えるな。

それにな、由茉は知らねーけど……

ドナーが見つかったとき、本当は美波に使われるはずだったんだ。

だけど美波の体はもう手術に耐えられなかったんだ。

移植しても目が覚めないかもしれない

そのまま死んでしまうかもしれない。

目が覚めても拒否反応が出るかもしれない。

美波に使うには課題が多すぎたんだよ。

美波が言ったんだと。

由茉はずっと苦しんできたから

由茉に生きてほしいって。

移植を拒否したのは美波だ。


由茉はずっと

自分が死んで美波が助かればよかったって

そう考えて苦しんできたんだよ。


……………なんにも知らねーのに

傷つけてんじゃねーよ。」


「……………そうだったの…。」


「たとえそうじゃなくても

自分が死ねばよかったなんて

思わせるのは最低だろ。」


あーいらいらする。

………とりあえず、由茉探さねーと。


『プルルルル…

はい、柳です。』


「由茉、どこにいる?」


『少々お待ちください。』


……………まだかよ。

まぁ時間も時間だしな…。


『お待たせしました。

GPSではご自宅を示しております。』


「は?実家じゃなくてマンション?」


『はい。』


「わかった。」


……………家にいるのか?

俺は部屋をすべて見たけど

由茉の姿はどこにもなかった。