ケータイ小説 野いちご

10年前の約束。

お兄ちゃんとの約束。



「さてと、コンクールまであと5日だな。

さすがにもう譜面は覚えたろ。

今日から譜面なしな。」


「えー…。」


譜面には修正点がたくさん書き込まれてるのに…。


「体で覚えてる。大丈夫だよ。

つーか本番では譜面なしだろ。

そろそろやらなきゃやばい。」


「……………ですね。」


「はい、弾け。」


私は課題曲から始め、自由曲も弾いた。


「…………ま、70点てとこだな。」


「厳しい~。」


「もうちょい感情込めればな。

もっと初心にもどれ。

約束の日だろ。やっと会えるって気持ちでいけよ。

今さらかもだけど。」


「初心ねぇ…。」


「もしかしたら見に来てくれるかもしれない

そういう気持ちでやれよ。

やっと会えるんだって。」


「……………うん。」



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