ケータイ小説 野いちご

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自殺列車

忘れている事

1度調べ終えたところも含めて隅から隅まで車内を調べる。


しかし、やはり変わったところは見つけられないまま、時間だけが経過していく。


一体どれくらいの時間が経ったのかわからないまま、あたしたちはすべてを調べ終えてしまった。


「なにもないな……」


旺太が肩を落として呟く。


普段なら何もないことこそ安心するべきことだけれど、今回は例外だ。


なにか異変があったほうが、そこから解決策を見つける事ができる。


だけど、その異変が車内には見当たらなかった。


あたしも旺太と同様に肩を落とし、椅子に座った。


「澪、大丈夫かな」


愛奈が外を見てそう言う。


「あれからどれくらいの時間が経ったか、時計がないからわからないな」


旺太がそう答える。


みんなも、澪の無事を気にしている様子だ。


だけど、澪は出て行く時に『思いだした』と言っていた。


あれはどう意味なんだろう?


澪は何を思いだして外に出たんだろう?

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