学院がある華龍都市から遠くにある月島家。
月島家があるのは黒森都市と言われ、どの都市よりも自然豊かな場所だ。
その自然に囲まれるように建物がたくさんある。

「自然がすごいですねー」

紅葉は木々を見て目がキラキラしている。

「ここが黒森都市か、」

柳も周りを見ていた。

紅葉と柳は黒森都市にくるのは初めてなのだ。

「カインは来たことあるけど、燐とアーミャは来たことあるの?」

カインはよく堺人の家に来ていたがグリムズで暮らしていた燐とアーミャはこの都市に来たことがあるのか分からない。

「グリムズの任務で来たことある。」
「あれ?でも、この都市で殺された人いたっけ?」

堺人は黒森都市で暗殺の事件は1回もないはずと資料を頭のなかで探すが暗殺は知らない。

「標的はこの都市には1人もいない、良い都市だよ。」
「じゃあなんでここに?」

暗殺していないことにますます分からなくなる。

「グリムズの情報屋がこの都市にいたから情報収集に来たんだよー」

アーミャが言うにグリムズの標的がいない都市には情報漏洩の心配が少ないかららしい。

「なるほど。ここなら安心ですよ」

紅葉も納得する。家柄が忍なので情報収集にはうってつけの場所だ。

「そろそろ行くか。」

黒森都市にある、月島家に向かった。