…..まあ、そこまで気にしてないしいっか。
「おーい、優乃」
なんて考えてると、教室のドアのほうから龍樹の声がした。
慌ててお弁当の変わりにお財布を持って、立ち上がる。
「アレ、お前弁当は?」
いつもみたいにお弁当を持ってない私に疑問を感じたのかそんなことを聞いてくる。
「今日ちょっと、家に忘れてきちゃって….。購買でパンとか買うから、だから先に屋上行ってて」
「だったら俺も一緒に行く」
「え、いいよ。私一人で行ってくるから」
驚いた。
いきなりそんなことを言ってくるから。
だけど、これは私が悪いし龍樹につき合わせるのもなんか悪いし。
「後でちゃんと行くから先に屋上行ってて」
まだ少し納得してないような龍樹は、しぶしぶといった感じでオーケーした。
「んじゃ行ってくるね」
「ああ」
屋上とは反対の購買へ向かう。