「うん。偶然入った居酒屋のオーナーさん」

部屋に入ると愛児はガチャッと鍵をしたあとボソッと呟いた。

「アイツはダメだ」

私はビックリして、リビングへと向かう愛児を追い掛けた。

「どうして?どうして分かるの?」

愛児は私に背を向けたまま固い声を出した。

「お前の身体が目的なだけ」

本当に驚いた。

あの一瞬で、どうしてそんな事が分かるの!?

「なんで分かるの?あの一瞬で分かったの!?」

愛児は返事をしない。

「ねえ、どうして?」