ケータイ小説 野いちご

漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】

伸ばした手のその先に


*茉弘side*




今……何て言ったの?



全部……知ってるって言った?



ドクン、ドクンと脈打つ心臓に合わせて、体も一緒になって震え始める。



"じゃあ、何で?どうして?"



疑問ばかりが、頭の中をぐるぐると駆け巡っては、答えに辿り着くはずもない。



混乱するあたしを見兼ねてか、恭があたしの肩に触れて何かを言おうと口を開いた。



でもその言葉は、悪寒がするほどに憎いそいつの言葉によって遮られてしまった。



「……何で……ここが分かった?」



振り返れば、そこには怒りで震えている葛原の姿があった。


元々悪い人相が更に悪くなり、


その顔は真っ赤で、額には血管が浮き出ている。



「ここは……うちのもんでも幹部と幹部に近い一部の奴らしか知らねぇ隠し倉庫だぞ!?てめぇらが必死こいて探したからって、そう簡単にここが分かるわけがねぇんだ!」


そんな葛原の様子を、蔑むように恭は冷たい目で見据えていた。



「誰か……ここを知ってるうちの奴が教えない……かぎ……り……」



そう言いながら、葛原の顔色がみるみる青くなっていく。


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