スパンっ





「土方さん!!!」


「平助、どうし…。っ!!総司?!!!
おい!!!なにがあった!!!!」






あの変な狐のお面の奴に総司が斬られ、
屯所に走って帰ってきた。






「総司と森に散歩がてら歩いてたんだよ、
その時に、狐のお面をつけてて、
刀抱えて倒れてる奴を見つけて…」


「狐のお面…。アイツじゃ…、いや。

…そいつが、総司を斬ったのか?
…長州、なのか?」


「いや、長州じゃねぇと思う。
長州斬ってた。

それに、来るな人間。とか、なんとか、人間を嫌ってるって感じだった」







人間が人間を嫌うか…。

人間となにか会ったとか?






「…そうか。まず総司の手当てだ。
山崎」






天井に向かって土方さんが呼ぶと、
黒い服に黒いマスク、黒いハチマキを
巻いた真っ黒のやつが降りてきた。






「総司の手当てを頼む」


「御意」






こいつは新撰組、幹部の一人。山崎烝。


俺は、藤堂平助。



慌てていたのは、新撰組の鬼副長。
土方歳三だ。



怪我したのは、沖田総司。




総司、死ぬなよ。