*
──────────
────
『だーるーまーさーんーが』
『こーろーんーだっ!』
頭に響き渡るのは、もういない、彼の声。
彼の背中をタッチしたときの重みが、手から消えずに蘇る。
海は彼を飲み込んだ。
──そして、ぜんぶがこわれる。
『あんたなんか、産まなければよかった…!!!』
『全部、あんたのせい!!』
ねぇ、ごめんなさい。
やめて、わかってるよ。
おかあさんのえがおをうばって、ごめんなさい。
すべてをこわしてごめんなさい。
────ころしたのは、わたし。
『死んでよ、死んで死んで死んで死んで死んで…!!!』
ねぇおかあさん。
わたしがしねば、おかあさんは、らくになる…?
─────そして私の視界は青でいっぱいになった。
─────
──────────