ケータイ小説 野いちご

捧げる愛、抱きしめる愛

第一幕
若き女帝、去る。side.カロッサ


 太陽が煌めいている。

 こんなに晴れた日を久しぶりに感じる。

 いや、自分が今まで空というものを意識していなかっただけか。




 ふと、空を見上げて思う。

 ────────これで私は用なしか…。

 そもそも、女の統治者など民には必要ないのだ。
 民の目を見ればわかる。

 私が戦を指揮し、我が身に似合わぬ鎧を纏い、最前線で剣と魔法を駆使して国の為に尽くしても、所詮は女。

 たとえこの国で最も強かろうが権力を持っていようが、伝統に逆らうことなどできない。
 尊い文化を蔑ろになどできない。

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