「ありがとー、涼音、苺花ちゃん」 「私休みで良かったよ」 「梨麻(りま)さん今日もキレー」 明くる日曜日、部活は休みだった。 涼音は、梨麻が忘れた弁当を届けに電車で十五分ほどの市立図書館まで来ていた。 叔母、梨麻はここでパートタイムの職員をしている。 正規の司書ではない。