私の毎日は、緋色一色だ。







「ひ、い、ろ!起きて!」




「‥‥‥ん、美香ちゃん‥‥‥?」




「‥‥‥ばーか!私は美香ちゃんじゃないっつーの!はやく目さませ!」




「‥‥‥っ、いってえ!‥‥‥って、杏珠」




やっと気づいたのね。



私は屋上で、乱れた制服のまま爆睡していた幼馴染の緋色の頭を叩き起こしたのだ。




「あー、よく寝たわ。てか美香ちゃんは?」





「知らない」




上半身を起こし、ふわふわのパーマがかかった頭をガシガシとかきながら、おっきなあくびをする緋色を横目でじとっと睨みつける。








「‥‥‥んだよ杏珠ー。俺が美香ちゃんとエッチして授業サボったからってそんなキレんなよー。可愛い顔が台無しー」




ドキ。





そんな都合のいい事を言って、私の身体を後ろから抱きしめスリスリしてくる緋色に、私の胸はうるさく音をたてる。