『お前、イジメられてるんだって?』
その一言がいじめられ人生に休止符。
───…ではなく。
『じゃあ俺も今日からイジメていい?』
まさかそう来るとは。
どうにも
厄介な先輩に絡まれたみたいで。
*
いじめられっ子な後輩
南 涼夏
─Minami Suzuka─
×
いじめっ子な先輩
高槻 周
─Takatsuki Amane─
*
わたしに声をかけてくれた理由も。
こうして一緒に居てくれる理由も。
『苦しい?辛い?俺が嫌い?憎い?
ほらもっと出して』
『最低?
ならこのままもっと最低なことしようか』
知りたくなかった。
先輩の『もっと』は
とても哀しいってこと。
『なんで……死んでんだよ、
残されたほうの気持ち考えたことある…?』
先輩、あなたはずっと誰を見ているの…?
*
・
『可哀想じゃないよ。
お前は、可哀想な子なんかじゃない』
先輩のその言葉は。
可哀想で仕方がない───って、
聞こえる。
*
・
*
・
とある先輩の、歪んだ狂愛。