聖凪砂さんのレビュー一覧
身代わりでもいいと、はじめは納得していても、少しずつ彼女らしい扱いをされると、期待してしまう。
そんな当たり前の感情と、そのたびに打ち砕かれる現実。
それが、すごく切ないです。
任された後輩指導。自分ではそれなりに頑張っているつもりだが、後輩には響いてこない。後輩に問題があるのはみんなもわかってはいても指導する立場の主人公にも責任はあり、ストレスは溜まる一方。そんな彼女のストレス発散を憧れの人物に目撃され…
目撃されたことで、ただでさえ諦めモードだった彼女の想いは絶望的に。なのに、なぜかそこから好転していき、少し後ろ向きな彼女の一つ一つの感情がとても丁寧に書いてあり、情景がすぐに浮かびました。
子供の頃から可愛がってくれた彼。それは今も変わらず継続中。
愛してくれているのはわかっている。でも、その愛情は世間一般の夫婦が持つ愛情ではない。そのことがわかっているからこそ、気持ちにセーブをかける主人公。その切なさがとても伝わってきました。
昔からあこがれていた存在。でも、彼が社長となってからは、立場の違いから、その気持ちは封印することに……。
忘れたつもりで、接していた存在。それでも、ふとした瞬間に心乱される存在。
そんな彼とある日、ある契約を結ぶこととなり―――…
気持ちを封じ込めた相手。だからこそ、彼と近づくことにより、封印していた気持ちが溢れ出てきそうになる。これは契約と自分を戒めるものの、それでもときめく心は止められない主人公の気持ちの機微がとてもよくわかります。だからこそ、彼とのあいまいな関係がもどかしく、彼の煮え切らない態度にモヤモヤしたりと一喜一憂してしまいました。
きれいに終われなかった恋。
だからこそ、その想いは消えることはなく続いていく。
一番つらい時、そんな時に再会した二人。それは過去から続く想いの続きだった。
過去からの想いと、長い年月から今へと続く想い。
一度別れてしまったからこそ、惹かれていく気持ちにブレーキをかけようとする。そんな二人の想いがすごく切なく、もどかしかったです。
この作品を書かれた作者さんは、いつも、ストーリーの中に突拍子のない設定を入れることがある。そのことを知っているので、今回もどのような設定が含まれているのだろうと、ドキドキしながら読み進めました。
今回ももちろん、一風変わった展開から進んでいくのですが、読み終わった後は、ストーリーの激しさがある中で、実はピュアなストーリーであることがわかり、とても読了感がほんわかした気持ちになりました。
嫌われている。だから、自分も苦手意識を持ち、避けていた相手。
そんな同期の彼が、ある日、お見合い相手として目の前に。信じられない事態と、その後の彼の行動に翻弄される主人公。
昔言われた彼の一言が彼女の中にずっと残り、それがしこりとなって残っていた。だからこそ、彼の行動に意味がわからない主人公。見えてきそうになる彼のこと。でも、少し近づいたかと思うと、突き放されるような感覚に落とされる。
近づくかと思えば遠ざかる二人の関係に、もどかしさを感じました。
物静かで、誰かとことを荒立てるということもなさそうな真面目な主人公。
ふとしたことで出会った二人。それぞれの思惑もあり、結んだ契約結婚。だけど、そこに隠された思惑はとても複雑で、いろいろな人の想いが絡んでいく。
一見言い負かされるばかりかと思われる主人公。だけど、言われっぱなしではなく、静かに対応する中に彼女の芯の強さが見えて、すごく清々しかったです。
主人公からしたら、突然のこと。 だけど、そこから深まっていく溺愛の嵐。 出会いから恋を育むまでのストーリー。王道のストーリー展開ですが、とてもストーリーがきれいで、ドキドキの連続でした。 読んでいて、とても恋することが素敵なことだと思える作品でした。
主人公からしたら、突然のこと。
だけど、そこから深まっていく溺愛の嵐。
出会いから恋を育むまでのストーリー。王道のストーリー展開ですが、とてもストーリーがきれいで、ドキドキの連続でした。
読んでいて、とても恋することが素敵なことだと思える作品でした。
お互いに気になる存在でありながら、それでも友達どまりの関係。
それぞれの親たちの確執により、厄介な相手ということもわかっている。それでも、気になる存在だった関係は、あることにより変わっていく。
とめどない想い。そして、周囲に邪魔をされようとも自分の想いを貫こうとする二人の絆と想いの深さ。最後の最後まで、邪魔が入る様子にハラハラが止まりませんでした。
ブラックな企業で、毎日懸命に働く主人公。
そんな彼女の前に現れたのは、どん底まで落ち込んでいた彼女に声をかけてくれた彼。
再会は突然のことで、秘書へと抜擢された彼女は彼の言動に翻弄される。掴みどころのない彼の言動に一喜一憂される主人公。そんな彼女を強引に振り回しながらも、どこか心情を見せない彼。
くっつきそうでくっつかない二人の関係にハラハラの連続でした。
お見合いから始まった彼の強引な包囲網。
それだけを見れば、ありふれた作品のようにも思える。でも、それだけではないのがこの作者さんの作品です。
一見、政略結婚に見える二人の関係性も、それはただのきっかけでしかなく、お見合いをしたことによって、どこか足踏みをしていた主人公の環境が変化してくる。ただ、想いをぶつけてくるだけではなく、さりげなく彼女の後押しをしてくれる彼の優しさも見え、すごく素敵な作品でした。
幼馴染だけど、自分とは違いすぎるほどのハイスペックな彼との関係は近いようで遠い存在。それは主人公が思っているだけで、彼のほうは幼馴染の主人公を大切にしていた。
そのそれぞれの想いのギャップと、社内での周りとの違いに悩む主人公。周囲がハイスペックな人たちなので、余計に悩む彼女の想い。そこがネガティブなように感じながらも、誰でも悩むことであり、すごく親近感がわきました。
ゆっくりと進む二人の関係性から、ストーリーはゆっくりと進んでいくのですが、ゆっくりと進む中で二転三転する出来事の連続に、最後の最後までどのような結末を迎えるのかわからず、ドキドキしました。
主人公が前作の恋のライバルということで、それもがっつり絡んでいたので、主人公に好感が持てるかと心配になっていたのですが、そんな心配は全くの無用でした。
新たなストーリーとして、彼女は彼女の良さが出ており、また、再会した彼の彼女自身を包み込むような想いの深さ。そして、彼女との関係性や彼女自身の悩みなど、あまり好きではなかったはずの彼女のことが最後は好きになっていました。
社長秘書の彼。フロント係の主人公。
仕事場は全く違う二人だけど、あることにより同居したことで近づいた距離。でも、それはあくまで同居であって、そこに恋愛はない。
そんな心地よい関係性の中で、前にも後ろにも進めない二人。
ところどころ見え隠れする二人の気持ちだけど、お互いがお互いの関係を考えて動けないもどかしさが切なかったです。
箱入り娘の主人公は、両親の過保護っぷりから外の世界を全く知らない。それは、異性との出会いもしかり、徹底的に隔離をされていた。そんな彼女の前に偶然現れた人。それは運命的とも思われる出会い。だけど、そこで恋が始まらずに少しずつ彼に外の世界のことを教えてもらう主人公。そこからも箱入り感が固いことがうかがえる。
そして、そこから始まる彼の甘い関係とは別の陰謀渦巻く貴族の汚い世界。恋の駆け引きやそれぞれの複雑な関係性などファンタジー作品の設定も盛りだくさんでとても楽しく読むことができました。
お互いの利害の一致…というよりも、彼の利害のために、強引に結婚させられた主人公。はじめは戸惑いながらも、お互いに干渉しない関係に早々に慣れる彼女だけど、会社の上司という関係が無関係ということだけではすまない。
過去の因縁からの脱却。前に進む道を示してくれ、背中を押してくれる彼。そんな彼に次第に惹かれていく想い。
始まりが始まりな二人なだけに、そこがネックになるというのは初めからわかっていたのだけど、それでも惹きこまれていくストーリーの世界。
先が気になる読む手を止めることができませんでした。
伯爵でありながら、貧乏貴族の主人公は細々と体の弱い兄と暮らしていた。
伯爵令嬢でありながら、毎日健気に生きている主人公だけど、そんな彼女たちの前に傷を負った青年たちが現れて―――…
毎日の生活を慎ましく、欲を持つこともなく一生懸命に生活する主人公たち。それは主人公だけではなく、兄もまっすぐに生きており、二人が互いに大切に思い合っているのがわかり、とても微笑ましいです。また、ただの出会いからのラブストーリーではなく、現在と過去の陰謀も絡んできて、とても面白かったです。
個人的には、すごくストーリーがよかったので、その分、陰謀の部分がもう少し丁寧に書かれていればもっとよかったな…と思いました。
ずっと想いを寄せていた上司。そんな上司が会社を退社することになり、もう会えなくなると思った主人公は、酔った勢いと最後という思いから、今まで抑えてきた気持ちを溢れさす。
どうせ駄目だろうと自分でも思っていたのだが――…
別れのタイミングというところから変わる関係。だからこそ、信じることもできず、不安に陥る主人公。そして、彼女の傍で支えてくれる新しい上司と再会した上司。
上司の新たな環境と立場と、不安な中で知る女性の存在。
意味深な女性の言動から、彼女とのことがはっきり書かれていないこともあり、少しモヤモヤ感が個人的には残ってしまいました。
カッコよくて、みんなからの人望も厚い人気者。だけど、そんな人が自分を一途に想っていてくれて、尚且つとても誠実。
もう、非の打ちどころなんて何一つない完璧な人であり、あこがれるシチュエーション。
まさしく、題名のドラマティックが当てはまるストーリーでした。
また、元カレの浮気と心変わりから別れてしまった主人公。一方、高校時代から彼女を一途に想っていた彼。
対称的な二人の想いの違い。だからこそ、彼の一途さがとても際立って見えました。