桐谷 ルイさんのレビュー一覧
タイトルどおり失恋のお話を集めた短篇集 失恋のお話ですからもちろん切ない だけど切ないだけで終わらない暖かさも兼ね備えている 失った恋はつらいけど 胸にかかえた思いは痛みばかりだけではない それを抱きしめてまた一歩進む 何故かそんな気持ちになれるのです 好きです
時間も音色も 空間に流れるすべてが優しい 言葉でなんか言えやしない 溢れる思いをのせて…… 二人のやりとりが微笑ましく 短いページ数なのに ゆっくりとした時間を感じる なんともいえない 幸せな気持ちになれるお話 少し足を止めて 聞いてみませんか? その音色
ぶっちゃけ。 連載開始したころは、こんなん書いて大丈夫かっ?と思ってましたが…… 進むうちにミステリアスな様相をかもしだすストーリーに目が離せず…見事に前作『安楽死』にリンクした瞬間、思わずニヤリっ うまいなぁ… 話の流れでは当然かもしれない、だけど意表をつくラストも…ゾクリとできます。 最後のエピローグがまた気になって仕方ない……このままじゃ欲求不満になりそうです。是非続編を書いて三部作で締めてほしい。 ので、★四つ。三部作きたら文句なしで五つ行かせていただきます 是非に『安楽死』を読んでから読んでくださいませ!面白いですよ!
全てとひきかえに残るもの 何かひとつしか選べないなら 人は何を選ぶだろう? 生きるだけでも覚悟はつきまとう でも何かを守るにはそれは時に 更に過酷を伴う 胸いっぱいに広がる 切なさとやるせなさ だけど同時にある 優しい思いと愛しさ 痛みと暖かさ、表裏一体でありながら互いに互いを際立たせる…そんな世界にのめりこまずにいられない… 珠玉のファンタジー。 是非にその世界を堪能あれ
何の為に戦う? 戦う理由は色々あるだろうが 正義なんて単純な言葉だけでかたづけられない 加速していくストーリーの中 姿をかえてそこにある理由 交わる様々な思い それを背に更に熱く加速していく者達の潔さ 格好いいでしょやっぱり 勢いある面白さを体感あれ
ひらひらと舞い散る桜の持つ 美しさ、儚さ、切なさ 人はどうしてこんなに桜に魅せられるのか そんな情景そのものに そこにある想いを描く やわらかな文体 ほのかな香りさえ連れてきてくれるような作品 繊細なその世界に ホロリと胸に花びら落ちるような感覚 もしもまだ咲いているなら 桜が散ってしまう前に是非読んで欲しい
綺麗で柔らかな文体で綴られる世界は その描写とは裏腹に過酷な背景を語っていて…… それでも 暖かさや柔らかさの印象が強いのは、その中にある一途な愛情のせいでしょう 雨の音が聞こえてきそうな 繊細な響きの、せつなさ溢れるファンタジーです 静かな雨の日に読みたくなる作品