工藤side


俺は、昔から女みたいだって可愛いって言われてきた。


だからか、女には結構モテる方だった。


けど、それも飽きて新しい会社でも同じだろうなって思ってた。


だから必要以上に女とは関わらないようにしてたのに、やっぱり俺を解放してくれる奴なんていないんだなぁって実感したよ。


新しい会社でも、女は俺に気に入られようと挙ってアピールしてくるからだ。


ここもダメか…って思った、その時


俺は初めて欲しいって思う女が現れた。


俺と同期で入った女だ。


その女の名前が、冬弥


冬弥は、俺と同じで人を避けてたんだ。


そりゃ、理由を聞くまでは、ただの人見知りなんだろって思ってた。


けど、違ったんだよな。


だから、俺はお前を守りたいって思ったんだ…。




「工藤くん!」



またかよ....

俺は、冬弥と本田が見えたから行こうとした。


けど、二人を呼んだ女....山元が俺を引き止める。



「何か?」


「ふふふ、工藤くんにも忠告してあげようと思って♪」


忠告?またか....


前に一度、山元は俺と本田に忠告として”冬弥と必要以上近づかない方が良い、あの子は異常よ”と言った事がある。


だが、俺たちは冬弥を選んだ。だから、山元は必要以上に冬弥を妬んでいるらしい。



「忠告なら大丈夫ですよ。どうせ、冬弥と仲良くしない方が良いとか言うんでしょ。で、本田にも言って突き放された....そんな感じですか」



確信をついたんだろ、山元の顔が歪んでみえた。


あんたは、俺と....俺たちと冬弥を引き離したいのか?


なら、やめてくれ。


俺は、冬弥に依存してる。


それは、本田も同じだろ。


俺は、本田が何で冬弥に依存してるのか知らないが、俺はそれで良いと思ってる。


だから....

冬弥、俺たちを置いて何処かに行こうと思わないでくれ。


俺たちを救えるのは、冬弥だけ。


冬弥を救えるのは、俺たちだけなんだから....