たまにね、思うことがある。

耳が聞こえなかったらいいのになって。

そしたらさ、この耳障りなあの子の声を聞かなくてすむでしょ?

声が聞こえるたびにイラつかなくていいでしょ?

笑い声だけでどうにかなっちゃいそうな心も、なくなるでしょ?

こんな、おかしい自分をなくすことができるでしょ?

だけど、

「あや」

って優しく読んでくれる貴方の声だけは聞いていたい。

ふわふわと包み込んでくれる大好きな貴方の、

優しい音色の貴方の声。