「でも、何であんなにあの亀さん値段が高いの? 家の亀さんは380円だったのに」 居間のテーブルセットのいつもの席に着いて、オレンジジュースを一口飲んだ後、里美お姉ちゃんが不思議そうに首を傾げた。 「アルビノ個体だからだね。色が白かったでしょう? 数が少なくて珍しいから、その分値段が高くなるのね。まあ、亀も色白は七難隠すのかな?」 あはははーと、お母さんが一人で受けている。 お母さん。つまらないよ、それ。