「ちびちびー! ちびちびー!」 ベランダから駐車場に落ちた可能性を考えたのだろう。お母さんとみーちゃんが、階下で探し回る声が聞こえる。 両手両足を突っ張って少しずつ降りられない……よね。 喉の渇きと疲労、そして気温と共に、私の体温も急激に上がっていた。 ねっとりとした湿気を含んだ熱い空気が、身体にまとわりついて来る。 だめだ。脳みそ、正常に働かない。 もうこれしかない! 神様、仏様、ご先祖(トリアソケリス)様! 「えいっ!!」