「さて、これからどうしたものかしら?」 木立の影になっている、西側の角までたどり着いたのは良いけれど、問題はこれから。 やっぱり、雨樋には登れそうな足場は無かった。 道があるとすれば一つだけ。 「ここから落ちたんじゃ、やっぱり『甲羅が割れて墜落死』よね……」 垂直に地面まで伸びている雨樋をおそるおそるのぞき込む。遙か彼方に、出口の明かりが小さく見えた。