取り敢えず、雨樋から出なくっちゃ。亀の日干しにはなりたくないもの。 「壁が登れないなら、とにかく日陰に避難しないと」 自分を励ますように呟くと、私は雨樋の中を、木の陰になっている西側目指してチタチタと、歩き始めた。