ある朝目が覚めたら世界から“音”が消えていた。
あれ?
おかしいな?
何度も何度もそう思って“声”を出そうとしたんだ。
だけど世界は静かなままで、うんともすんとも言わなくて。
世界は雑音に溢れすぎていて、
聞きたくないことまで聞こえちゃうから、
いっそのこと何も聞こえなくなればいいのにって、
僕が本気で思っていたから世界中から音が消えちゃったんだ。
なんて、そんなことを思ったりして。
ああ、静かだ。
世界から音が無くなるなんて良い気分じゃないか。
そんなのんきなことを考えた。
人間の“音”なんて、僕はいらない。
僕は、僕の奏でるピアノの音さえあればいい。
そう思って、今日もピアノを奏でた。いつもみたいに深呼吸して。
そして一音で思い知る。
“世界”から“音”が消えたんじゃない。
“僕”から“音”が無くなったんだって。
あれ?
おかしいな?
何度も何度もそう思って“声”を出そうとしたんだ。
だけど世界は静かなままで、うんともすんとも言わなくて。
世界は雑音に溢れすぎていて、
聞きたくないことまで聞こえちゃうから、
いっそのこと何も聞こえなくなればいいのにって、
僕が本気で思っていたから世界中から音が消えちゃったんだ。
なんて、そんなことを思ったりして。
ああ、静かだ。
世界から音が無くなるなんて良い気分じゃないか。
そんなのんきなことを考えた。
人間の“音”なんて、僕はいらない。
僕は、僕の奏でるピアノの音さえあればいい。
そう思って、今日もピアノを奏でた。いつもみたいに深呼吸して。
そして一音で思い知る。
“世界”から“音”が消えたんじゃない。
“僕”から“音”が無くなったんだって。