俺が教室に一歩足を踏み入れればみんなの目が俺に注がれる
驚くもの、絶句するもの、恐怖するもの、身をちぢこませるもの
皆の反応はばらばらで今までとは違うものだった
そんなことも気にせずに席につけばちょうどチャイムが鳴り、先生が入ってくる
入ってきた先生も俺を見れば肩を揺らし目を背けた
「今日は午後からDVD鑑賞があるから午前中は短縮だ。あとそれと・・・・瀧野、じゃなくて神代梓と保険医の神代榛眞先生が今日いっぱいでここを去ることになった。
みんな後悔のないように最後の思い出を作っておけよ。じゃ、以上」
ここで誰がが挨拶をし、それが終わると先生はそそくさと出て行った
まるで俺と同じ空気の場にいたくないというように
俺は今日でここを去る
そして榛眞先生もここをやめて先生の母校、俺たちが転校する学校の保険医となるらしい
もともとここにいたのもこの学校で俺たちの支えに少しでもなれるようにという兄さんの計らいだったらしい