ドアから入って来た教育実習生の彼をみると…
な、何!?

『「麻耶!早く〜。」
見覚えのない記憶…。知らない男の子と公園を走ってる私…。でも…麻耶って…。
「龍ちゃん待って!きゃっ…!」』

そこで映像は途切れてしまった。
「え〜と、竹本 龍樹先生だ。」

「…りゅう…ちゃん?」
現れた教育実習生の彼を見て私はそう呟いていた。

…ドクンッ…

懐かしい…でも、わからない。

その後、私がボッーとしていると錦が話しかけてきた。
「お前、さっきからボッーとしてるけど変だぞ?…体調悪いのか?」

錦が優しい…。優しさ安心してしまう。
確かに最近、あの夢のせいでボッーとしてしまっている。
「何なんだろう…。」
「何が?」
そう言って真由が顔を覗きこんで来た。
「…何でもな」
「あぁぁー!あれ!竹本先生だょ!」
真由の指差す方を見ると…確かに、あの教育実習生が女子生徒に囲まれていた。