「…約束…だから…ね。」
そう言って小さい私は男の子と指切りをした。 病室のカーテンを揺らし秋の風が吹き込んでいた………

…ガバッ!

夢!…また、同じ夢だ…。
私は目をこすりながら目覚まし時計を見た。
……!?やばっ、遅刻!!!
時刻は7時50分、、私はベットから跳ね起き急いで身支度を整え階段を駆けおりリビングへ向かった。

「おせ〜よ。」
私の耳には…不機嫌そうな声…
「っ!?…錦がなんで居んの!??」

「もぅ!出雲
起きるのが遅いわよ〜!あんたが遅いから錦君あんたのこと迎えに来てくれたじゃないの! ありがとね〜錦君。」
母がプンプンと私に説教する…うるさぃ…。
「早くして出雲、遅れる。」

「わかってるわょ!」
私は錦を睨みつけた。

そして、不機嫌な錦とふたりで学校へ向かった。
その頃には今朝の夢のことなんてすっかり忘れていた。
でも、何かが動き出す…そんな予感がした。

止まった時間が…。秒針の針が動き出す。
「…約束…だから…ね。」