情熱効果あり

普通の優しさか…。


「はあ…」


「どうしたの?ため息なんて付いちゃってさー。麻衣ちゃん、悩みがあるなら聞くよ。話してごらん」


悩み事相談員のマスターは目を輝かせる。そんなにも人の悩みが気になるのだろうか?


「んー、悩みがあるわけじゃないんだけど」


「麻衣は愛が欲しいらしいですよ」


哲志先輩がさらりと伝える。


「ちょっと!何でそんな風に言うんですか?」


「だって、この前もため息ついては、愛が欲しいと言ってたじゃないか?」


「そ、そうだけど…」


だからと言って、ここでそんなことを暴露しなくても…。


「アハハ!愛かー。それは自分で見つけないとだね。焦らないで、周りの男に目を向けたら見つかるかもしれないよ」


周りの男?勤めている薬局にいるのは、哲志先輩と健くんだけで、どちらも恋愛対象に見ることが出来ない。