情熱効果あり

「テーブルとカウンターのどちらにしますか?」


「カウンターで」


マスターと話をしたい私は迷うことなくカウンター席を選ぶ。


「えっ?」


「はい?何か不都合ですか?」


「いや、別に…」


哲志先輩は渋々という感じで隣りに座った。1つ空けて、座ることはあったけど、隣りは初めてだ。

横を向くと顔が近い。横を向くのはやめよう…。


「おー、いらっしゃい!」


「こんばんはー」


マスターは表に顔を出したけど、すぐ中に消えていった。夜の忙しい時間だから、仕方がない。


私たちは特製ハンバーグセットを頼んだ。

少し混雑している店内で、日菜子ちゃんも忙しそうに動いていた。


「で、哲志先輩。なんですか?」


「あー、別に用はない。ただ一緒に食べたかっただけだ」


「はい?」


用はない?一緒に食べたかっただけ?どういうことだろう?