情熱効果あり

美咲先輩がお腹を愛おしそうにさすりながら、答えた。


「9ヶ月よ。予定日は12月1日」


「12月には産まれるんだ」


哲志先輩は、確認しながら計算をしているようだ。
私も計算していた。4月に別れたと言ってたから…


「フフッ、父親が気になるんでしょ?」


呼び出した時点でお見通しだったようだ。


「うん。…俺ではないよな?」


「違うわよ。でも、父親になってくれない?」


美咲先輩はカフェインを避けているようで、果汁100%のオレンジジュースを頼んでいた。
届いたばかりのオレンジジュースにストローを差し、哲志先輩を見つめていた。


「何で俺の子じゃないのに、俺に言うんだよ?相手が誰だか分かっているなら、そいつに頼めよ」


「頼めれば、苦労なんてしないわよ。だから、哲志に頼んでるのよ」