情熱効果あり

「哲志先輩、ずるいです」


「え?何で?」


「フフッ。内緒です」


一瞬でも悲しい思いをさせられたのが、悔しかったから肝心なことは言ってあげない。

美咲先輩との待ち合わせ場所は、シティホテルにあるカフェラウンジだった。


「随分と立派なところで会うんですね」


「うん。美咲が指定してきたんだよ。俺もこういう場所はあまり来ないから、緊張する」


そういえば、哲志先輩の服装も少し改まった感じだ。スーツとまではいかないけど、シャツにネクタイをしめて、チノパンにジャケットを着ている。

私たちは約束よりも20分も早く着いたので、ロビーにある椅子に座って待つ。


「美咲先輩とは、何で別れたのですか?」


「美咲の要求に応えることが出来なかったから」


「どんな要求ですか?」


「哲志。久しぶりね!」


その時、大きなお腹をした美咲先輩が現れた。