情熱効果あり

「えっと…お昼、どこへ食べに行くんですか?」


「今日はラーメン屋」


「行ってらっしゃい」


「うん」


普通に話せた。当たり障りのない会話なのに、なぜか心臓が早くなっていた。深呼吸をして、業務を始める。


「哲志先輩と仲直りしたんですか?」


「え?」


「なんか2人の空気が悪かったから、心配してたんですよ」


「あー、喧嘩していたわけじゃないんだけどね」


どう説明していいか分からない。私の気持ちの問題だったから。


「フフッ。2人がいつもと違うというのは、みんな感じていたのよ。でも、さっきので少し安心したわ。良かった」


「そうそう、良かったですよ」


「すいません。気を使ってもらったみたいで」


周りに気付かれているなんて思わなかった。小さな職場だ。その中の2人がぎくしゃくしていたら、みんなに分かってしまうんだ。