情熱効果あり

私の言葉は無視されて、スーパーの駐車場に到着した。


「麻衣、拗ねてないで降りて。まだ昨日の返事を聞かせてもらってないんだから、買い物終わったら聞かせてよ」


「え?」


返事の催促をここで言われるとは思わなかった。早々と車外に出る哲志先輩を追う。

何を作ろうとしているのか分からない私は、買い物カートを押す哲志先輩の後ろに付いて歩くだけ。


カゴの中はいつの間にか半分ほど埋まっていた。野菜や肉、パスタが入っている。

メニューはスパゲティのようだ。スパゲティくらいなら、教わらなくても作れそうだ。


「哲志先輩、あたし1人で作れるから、座っていてください」


哲志先輩の住むマンションに入ったのは、初めてで、少しドキドキした。2人しかいない空間だけど、出来るだけ1人になりたかった。

だから、1人で作ろうと思った。

「俺も一緒にやるよ。麻衣1人では不安だし」