情熱効果あり

私は布団の中に潜り込んだ。頭を出しては危険だ。もちろん体も出してはいけない。出来るだけの予防線を張る。


「麻衣…潜ったら苦しくないか?」


「大丈夫です…」


少々息苦しいけど、寝てしまえば大丈夫。でも、寝てから無意識に外に出てしまったら?

危険だから、寝てる場合ではない。油断禁物だ。


はぁー


大きな溜め息が聞こえた後、隣りがもぞもぞ動く気配を感じた。諦めて寝てくれただろうか。

でも、油断出来ない。微かに隙き間を開けて、隣りの様子をうかがった。


体はこっちを向いている。隙き間を絶対に気付かれてはならない。息を潜めて、動きを止めた。


哲志先輩が寝たかどうか分からない。いびきどころか寝息も聞こえて来ない。

顔を出せば、確認出来るけど、怖い。


何分経っただろう?いや…1時間は過ぎたと思う。


頭をそーっと出した。