情熱効果あり

何かが近付いてくる気配を感じる。何かとは、考えるまでもなく哲志先輩しかないけど、そっちを向けない。向いてはいけない。

眠くないけど、目をギュッと瞑った。


私は寝てます…

だから、何もしないで…来ないで…

心の中で必死に訴える。


肩を掴まれた。


ギャア…心の中で叫ぶが、絶対に動いてはいけない。


ひたすら寝たふりを貫こう。


頭を撫でられる。


ウワッ…心の中は穏やかではない。


あっちに行けー!

思いは通じない…。


グイッ…体を横から上に向かされた。目は開けてはならぬ。でも、開けたい…。何をしようとしているのか確かめたい。


チュッ


ハッ!


確かめるまでもなく唇にキスをされて、目を開ける。


「やっぱり起きてたんだ」


「今、何しました?何もしないって、言ったのに…何で?」


「んー、麻衣だから?」


「訳わかんないです」