だってこの少年がカミサマに与えられた時間は、たったの1年間らしいから。そんなのは、納得できなかった。 だって僕はたぶん、この日を死ぬまで覚えているだろうから。 柔く首を傾げた少年に、笑ってみせた。 「今日を、君の誕生日にしよう。二回目の」 「なんで……」 「記念さ。僕と君が、確かにここにいた記念」 今日、この日を。 季節外れな雪の日を。 嘘みたいな雪の日を。 奇跡みたいな、今日の日を。