Re : Birthday






もしも、この綺麗な顔がその灰の瞳から涙を流せば、どれだけ美しいのだろうか。

いったい、どのくらい。




「君が泣けないのなら、代わりに泣いてあげてもいいけど」


「……は?」

「何年も泣いてないような顔してるから」




少年は少し目を見開いて、一瞬だけ、まるで驚いたような表情をした。


息をのむ姿もなんだか画に描いた像のように整っている。自分より5つも、生きている年月は短いのに、彼はどのように生きてきたのだろう。